シミズテックのブログ

『圧縮試験』とは材料の機械的性質を調べる基本の試験であり、引張試験や曲げ試験と同様に一方向から試験片に荷重を加えて変形度合いを調べる「静的材料試験」の一つです。
主に材料（金属、非金属、木材、コンクリートなど様々）の圧縮強度を調べることを目的としており、試験片に圧縮荷重を加えることで材料の機械的性質や圧縮応力などを測定します。

■各種材料による圧縮試験について
圧縮試験では、JISで定められた角柱、円柱、管形状の試験片を標準として使用します。
試験片の両側から内側に向けて所定の速度で徐々に圧縮荷重を加えていき、材料の圧縮強度（持ちこたえる力）や降伏点、圧縮弾性率などを測定します。
なお、木材やコンクリートなどの圧縮試験では試験片が破壊するまで圧縮荷重を加えるのが一般的ですが、特定の金属の場合だと圧縮しても柔軟に変形できる「展延性」という性質を持っているため、事前に変形に至るまでの値を定めておきます。

■圧縮試験機について
圧縮試験は試験片に圧縮をかけて測定することから、使用上圧縮荷重が加わる材料の強度や耐用年数を評価する際に有効です。なお、使用する試験機には圧縮試験の他に引張試験や曲げ試験にも対応した「精密万能試験機」を用います。