シミズテックのブログ

2020/10/15
衝撃試験とは

『衝撃試験』は、材料に衝撃荷重が加わった時に発生する衝撃への抵抗度合いを測定する試験です。固定した試験片に振り子式の打撃ハンマーで衝撃を加えて破壊することで、その材料が持つ「靭性(衝撃に対して耐える性質)」や「脆性(衝撃に対してほとんど変形することなく破壊する性質)」を評価します。
なお、使用する試験機によって「アイゾット衝撃試験」または「シャルピー衝撃試験」と呼ばれることもあり、それぞれアイゾット衝撃試験機及びシャルピー衝撃試験機が使用されます。

■衝撃試験について
衝撃試験は、材料の選定や製品の品質保証を目的として実施されるケースが多いです。
あらゆる製品は予め使用環境を想定して耐衝撃性を測定しておくことで、メーカーから消費者への流通過程及び使用環境下での落下衝撃による破損や不具合を防ぐことができます。特に携帯電話などのモバイル製品においては使用下で落下衝撃を受けることが多いため、高い衝撃加速度に対する試験が必要となります。

■アイゾット衝撃試験機とシャルピー衝撃試験機について
衝撃試験ではアイゾット衝撃試験機またはシャルピー衝撃試験のいずれかを用いて実施されます。どちらも試験片を振り子式ハンマーで打撃して衝撃値を測定する試験機で、名称は考案した技術者の名前から来ています。

・アイゾット衝撃試験機…試験片の片側を固定して、反対側をノッチの付いている方向からハンマーで打撃し破壊することで衝撃値を測定します。

・シャルピー衝撃試験機…試験片の両側を支えて、ノッチ部の背面をハンマーで打撃し破壊することで衝撃値を測定します。