シミズテックのテクニカルレポート

2024/03/18
テクニカルレポートNo.7「ASTM E1820によるJIc試験(その2)‐試験片寸法要件の物理的意味‐」

テクニカルレポートNo.6で、金属材料の弾塑性平面歪破壊靭性値、JIcを求める試験法の規格、ASTM E1820について説明しました。テクニカルレポートNo.6に示したように、JIc試験の合否判定項目の数は多いが、JIc試験の平面歪判定条件は暫定破壊靭性値JQに対する試験片寸法要件であり、これは厳しい要求ではない。いっぽう、JIc試験と同じミクロボイド合体形破壊を対象とするASTM E399のKIc試験の場合、線形平面歪破壊靱性値、KIcであるための試験片寸法要件は厳しい。このことは、テクニカルレポートNo.1で説明しました。本報では、両規格の平面歪判定条件を比較するとともに、ASTM E1820の試験片寸法要件の妥当性および物理的意味について説明します。また、ASTM E399の試験片寸法要件がASTM E1820に比べてはるかに厳しい理由についても説明します。

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