シミズテックのテクニカルレポート

2025/05/28
テクニカルレポートNo.10 「ASTM E1921(マスターカーブ法)(2)‐試験片寸法要件の根拠と妥当性‐」

前報のテクニカルレポートNo.9では、ASTM E1921を適用して、脆性-延性遷移を示すフェライト鋼の弾塑性へき開破壊靭性値, KJcを求める試験手順とデータの統計処理方法について説明した。ASTM E1921は、へき開破壊の特徴を論理的に捉え、統計解析を取り入れた、よく考えられた規格であると思うが、その考え方のベースに幾つかの仮説がある。
以後、これらの仮説の根拠と妥当性について検討するが、本報では、まず、ASTM E1921で定められている、KJcが面内試験片寸法に依存しない値であるための試験片寸法要件の根拠と妥当性について公表論文を基に検討する。

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