現在、脆性‐延性遷移を示す鉄鋼材料のへき開破壊靭性値を求める試験は、主にCTOD試験とASTM E 1921のマスターカーブ法の2つですが、圧力容器や機械構造物の脆性破壊の評価には、通常、後者が適用されます。
ASTM E 1921は、へき開破壊の統計モデルとフェライト鋼に共通する破壊靭性値の温度依存性、すなわち、マスターカーブから構成されています。ASTM E 1921では、試験片厚25mmのKc,J値を代表破壊靭性値として、そのマスターカーブを定式化しています。
本報告では、試験片厚に依存しないと言われている平面歪破壊靭性値KIcを対象として、Vノッチシャルピ衝撃試験の破面遷移温度が100℃を超える使用済みタービンロータを含め、公表されている国内外の圧力容器用鋼のKIcデータを再整理し、そのマスターカーブ形状について検討しました。さらに、マスターカーブを実機へ適用する場合の課題について検討しました。
現在、脆性‐延性遷移を示す鉄鋼材料のへき開破壊靭性値を求める試験は、主にCTOD試験とASTM E 1921のマスターカーブ法の2つですが、圧力容器や機械構造物の脆性破壊の評価には、通常、後者が適用されます。
ASTM E 1921は、へき開破壊の統計モデルとフェライト鋼に共通する破壊靭性値の温度依存性、すなわち、マスターカーブから構成されています。ASTM E 1921では、試験片厚25mmのKc,J値を代表破壊靭性値として、そのマスターカーブを定式化しています。
本報告では、試験片厚に依存しないと言われている平面歪破壊靭性値KIcを対象として、Vノッチシャルピ衝撃試験の破面遷移温度が100℃を超える使用済みタービンロータを含め、公表されている国内外の圧力容器用鋼のKIcデータを再整理し、そのマスターカーブ形状について検討しました。さらに、マスターカーブを実機へ適用する場合の課題について検討しました。
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